ゲームシナリオライターってどんな仕事してるのか、どうやったらなれるのかを解説してみる

こんにちは。

質問箱で「ゲームシナリオライターになるのって難しいですか?」って質問が多く来ていたので、その回答という形で記事を書きたいと思います。

結論から言ってしまえば、簡単になれます。

ただし、それはあなたが思い描いているような、ゲームの企画をいちから作って、全部シナリオを自分で手がけて、監修して、メディアに出てくるようなシナリオライターではありません。

ゲームのシナリオライターって言っても仕事内容はピンキリです。

例えば、ソシャゲーを作るとします。

企画を考えて、メインキャラクターや世界観を作り、メインストーリーを書く。おおよその人がイメージするシナリオライターってこんなイメージじゃないでしょうか。半分正解です。

実は、ゲームの企画を考えるのは「プランナー」の仕事だったりします。まあ、これは大きな会社の場合で、開発スタッフが数十人、数百人のレベルになってくると、プロデューサー、プランナー、ディレクター、プロッター、メインライター、サブライターなど色々分けていくんです。会社によって役職や呼び方は違います。

小さな会社や予算が少ない場合、ゲームライターが兼任することもあります。それでもメインライターとサブライターぐらいは分けますが。

サブライターの仕事

閑話休題。

ゲームクリエイターの役職の中でも「サブライター」と呼ばれる役職なら、割と簡単になれます。大きな会社でも下請けやアルバイトに頼むこともあるぐらいですから。

某シナリオ制作会社さんだと、ライターが1000人以上いると謳っていますが、おそらく8割近くはこのサブライターに該当すると思います。

サブライターの仕事としては、

  • メインストーリーとは関係のないサブイベントを書く
  • キャラクターがしゃべるボイスのパターンを書く
  • フレーバーテキストを書く

なんて仕事がメインです。

具体的に言えば、ソシャゲの季節系の単発イベントや、「攻撃するときのかけ声/必殺技」みたいなボイス、キャラクターのプロフィール欄を埋める人のことですね。

メインライターやプランナーの監修が100%入りますし、元々の設定にない内容は書けません。プロットもすでに決まっていることが多いです。あと、スタッフロールに名前が載らないことも多い。シナリオの本編と関係のない部分を主に担当する人。

シナリオライターの8割の人が、この「サブライター」だと思います。

プロデューサー、プランナーの仕事

「こんなゲームを作りたい!」「こんな作品を企画したい!」っていうのは、プランナー・プロデューサーの仕事ですね。小さなゲーム会社だと、メインライターが兼ねることがあります。ノベルゲームとか。

もうちょっと分けると、

  • プランナー…企画や仕様書を作る人
  • プロデューサー…ゲーム全体の管理や運営を行う人
  • ディレクター…現場の責任者

こんな感じですね。全体的な予算からどんなことができるか、自社の技術だとどんな動きやシステムができるかなどを考える必要があるので、全体をある程度掌握する必要があります。ゲームの売上を左右するポジションなので、責任重大。

ノベルゲームとかだとライターが兼ねることもありますが、ライターがこの手の仕事をやりだすとそれだけでいっぱいいっぱいになるほど、めちゃくちゃ忙しい仕事でもあります。

メインライター、プロッターの仕事

メインライターは、文字通りメインのシナリオを書く人。音声の収録に立ち会ったりすることもあります。ゲーム内のイベント案やストーリーそのものを考えることもあります。キャラクターを考えることもある。

開発するゲームの規模や会社の規模で、仕事内容はかなり大きく変わってきますね。小さい会社だと企画からシナリオまで全部を担当することもある。

一般的にゲームのシナリオが面白ければ称えられ、つまらなければ叩かれる役職ですが、「言われた通りに書いてるだけ」ってこともままあって、風評被害がもっとも生じやすい役職でもありますね。

プロッターっていうのは、ストーリーやイベントに沿ってプロットを切る人のこと。下請けが多く入ってくるゲームの進行では、プロットを切る人とシナリオを書く人が別、というのはままあります。

どうやったらなれるのか

上で書いた通り、サブライターに関してはアルバイトを募集している会社もあって、未経験者でも十分なれる可能性があります。

でも、そこから上のメインライターや、ましてプランナー、プロデューサーなどの中枢レベルになってくるとアルバイトではまず募集していません。フリーランスだと、よほど実績がある人とかでもなかなか回ってこないですね。会社の業績に直接関わるため、たいていは社内の人がやります。

就職方法としては、およそ以下のような方法があります。

  1. 専門学校・大学から就職する
  2. 別のゲーム会社から転職する
  3. フリーランスから就職する

未経験者がなるなら、だいたい1の方法ですね。アシスタントやサブライターから始まります。

2についてもままあります。プロデューサーやプランナー、メインライターの実績があると重宝されやすいです。サブライターのみの経験だと厳しい。ライターだけではなく、ゲーム制作全体の流れについてはある程度知っておく必要があります。

3についてはまあ滅多にありません。その会社の仕事を何度も受けてお得意先になった人が「もう社内に入っちゃいなYo!」と誘われることがあるぐらいです。

まあなんで、プロフィール欄に華々しく「有名な〇〇のゲームのライターやってました!」という文章があったとしても、プランナーかサブライターまでピンキリあるわけですよ。有名なゲームに関わってたからしゅごい!ってわけじゃないです。そのあたり、Twitterなどでその人の情報を参考にする際に注意してください。

ちなみに

4.ホームページや作品を発表していたらスカウトされる

というのもなくはなかったり。自分がこれですね。当時は「ひぐらしのなく頃に」や「Fate」などが爆発的にヒットして、シナリオライター全盛期とも言える時代だったので、時代が良かったというのもあります。今はどうでしょう。希すぎるので、ちゃんと就職したいなら就活しましょう。

そんな感じですね。何かの参考になれば幸い。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です